トランプ大統領が就任した翌日、
首都ワシントンを中心に
全米各地で大々的に行われた
「ウーマンズ・マーチ」。
(#womensmarch)

主張は反トランプだけではないですが、
女性蔑視発言を繰り返してきた
トランプ大統領への反感・反発は、
僕たちがイメージする以上に、
深くて根強いことが感じられます。

ボストンでもこの日、
大勢の女性たちが集まり、
中心部を行進しました。

思い思いの自作プラカードを手 に
デモ行進するのは米国で、
かなり定着しています。

英語の授業で、
自らマーチに参加した女性講師が
スマホで撮影した
「センスのいいプラカード」を
印刷して教材として持ってきました。

今日はそのうちの3枚を紹介します。
記事タイトルの「三傑」
というと「３人」を指します。
プラカードを作った、
持った人という意味でつけました。

みなさんも写真をみて、
どういう意図のプラカードか、
色々と想像してみてください。

TOEICのテストじゃないので、
気軽に見ていただければと思います。

【1枚目】


I'VE SEEN BETTER CABINETS AT IKEA !

CABINET（キャビネット）
＝飾り戸棚

のほかに、
＝閣僚、内閣
という意味がありますね。

日本でも、政権を取る前に
民主党が
「ネクストキャビネット」（次の内閣）
自民党が
「シャドウキャビネット」（影の内閣）
という名前の準備機関を作っていました。

政治の話の文脈でキャビネットと言えば、
ピンとくる方も多いと思います。

→イケアで、もうちょいマシなキャビネットみたよ！

トランプ政権や閣僚を指して、
大衆向け家具販売店のイケアのほうが、
センスがよくてマシだよ、
というシャレ、皮肉ですね。

【2枚目】
←↑I'M WITH HER→↓

シンプルな英語で、
何より四方八方に伸びた
矢印がポイントですね。

多くの女性が同じ思いで
講義デモ参加している。
私は彼女たちと一緒です。
ともに心も手も携えます。

そんな意味が込められているのでしょう。
→私は彼女と共にある。

女性講師は
「このプラカードを持っていたのは
　とても小柄人だったの
　他にも子供や車いすの人もいたわ」
と付け加えてくれました。

老若男女問わず参加があった
ウーマンズマーチ。
自分の特徴を生かして
プラカードに昇華する。
なかなかのセンスですね。

私は矢印の先にビルが見えたので、
「ビルにいてここに参加できてない
　女性たちも指しているのでは」
とグループディスカッションで
意見を述べてみました。

そんな見る者の想像をかきたてる
プラカードでした。

【3枚目】



FREEDOM OF THE PRESS IS PARAMOUNT

パラマウントという言葉
私と隣の受講生は最初、
映画会社を連想しました。

ただ、これは
「最重要の、最優先の、最高位にある」
という元々の意味で使われています。

ということで、
→報道・言論の自由は最も重要だ。

なにかひねった意味が
あるのかと思いましたが、
英語講師は
「パラマウントは最も大事という意味。
　この通り、とても大事なこと。
　スマホ、ペン、マイクの
　３つのデザインもよい」
と評価していました。

そしてワシントンであった
大統領就任式を見学した私に
「就任式の実際の人出はどうだった？
　ウーマンズマーチと比べて
　どちらの方が多かった？」
と発言を求めてきました。

トランプ大統領の就任式。
8年前のオバマ大統領の就任と比べ、
明らかに人が少なかった、という報道。
これに対して、
トランプ側は
「誤報だ。過去最大」と
根拠なく反論しています。

トランプ大統領は選挙中から、
米メディアを目の敵にしているので、
危機感を持っている
ボストン市民も少なくないようです。

いかがでしたか。

アメリカもいろいろと問題がありますが、
私は、今回のデモとこれらプラカードから
アメリカ国民の政治への成熟度を見ました。

そして、
借りものじゃない言葉を発したとき、
人に伝わるものだとも思いました。



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