「女性の選挙権・参政権について、 
 各国の実態と、どう思っているのか」

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やっと始まったディスカッションでは、
先生からの指名順に話しました。
言い出しっぺということでJAPANからで、
まず話すように振られました。

1,日本(社会人男性2人+女子学生)
東京都で初めて女性知事が誕生した。
女性の選挙権はWWⅡの後にやっと。
被選挙権はあるが、数は男と比べて少ない。

2,韓国(男子学生)
現大統領は女性、朴槿恵(パククネ)。
女性の権利拡大も期待されたが、
あまり実現できず、失望に変わっている。

3,ベネズエラ(女子学生)
女性の政治家はいる。

4,中国(男子学生)
一党政治で、女性が党首になるのは難しい。
Q,先生「22世紀は変わるか?」
A,わからない、やはり難しいのではないか。

5,トルコ(男子学生)
誰もが同等の権利を持っている。
女性首相も以前にいた。
ちなみに、俺はいまの大統領は嫌いだ。

6,カザフスタン(社会人男性)
誰もがプレジデントになれる。

ここまで指名順に終わって、
サウジアラビアが残りました。
クラスメートは計16人中、
サウジは
9人=女子5人、男子4人(※2人欠席)。

7,サウジアラビア

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口火を切ったのは、
日頃の授業中は、ほとんど発言せず、
当てられても「考え中」などと言い、
スカしているサウジ男子M(学生)

「選挙権だって被選挙権だってあるよ!
 大勢の女性が投票できるし、
 政治家にだってなれる!」
語気強く、早口で反論を続けました。

授業は4週目ですが、
サウジ男子Mは今までで、
一番しゃべったんじゃないでしょうか。

「大きなお世話だ!」という態度でした。

サウジ男子が重い口を開いたことで、
先生が別のサウジ男子S(学生)を指名。
Sは日頃の授業中、最も発言しています。

ところが、Sは、しばらく無言。
やっと話し出したかと思うと、
「Mさん、君が話したらどうか」と、
サウジ女子Mに話題を振りました。

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サウジ女子は5人。
全員、議論をずっと黙って、聞いていました。
男子Sが指名した女子Mは祖国で教師。
5人のなかでは年長者です。

サウジの人たちは「年上ファースト」です。
授業でのペア・グループワークを通じて、
サウジ女子からいつも
「あなたの方が年上だから」と、
先に発言したり、まとめたりするよう
求められてきました。

振られたサウジ女子Mは、
「昨年の選挙で、女性候補者が認められました。
 そう、それは、昨年になってからです」
と事実関係だけを淡々と述べました。

日頃は明るく朗らかな子なのですが、
しぶしぶ発言、といった感じでした。
ほかのサウジ女子は沈黙が続きます。

さっき反論していたサウジ男子M
そこからかぶせて発言をしました。
「300の候補者がいたんだ!
 女性の選挙権、認められている!」

日頃スカしているのに、
やはり気にくわなかったみたいです。
何せ、ぼくが
「サウジの男子たち、
 どう考えているのか聞きたい」
と、なかば挑発的に促したから、
たぶん頭にきたのでしょう。

20分ほどのディスカッションが終了。

無言で、あげくに女子に振ったサウジ男子S
最近わりと仲良くしてきたので、個別に、
「どうして発言しなかったのか?」と問いました。

彼は一言だけ返事しました。
『It's not my concern.』 
(僕は無関係)




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