ジャーナリスト池上彰と
作家の佐藤優が、
情報収集のノウハウを公開した本。
2人とも今の日本で
超売れっ子の「書き手」で、
対談をまとめた共著も多い。
今回は本のカバー(装丁)が
できる前からkindleで予約。
同じような人がゴマンといたらしく、
発売前から「7万部突破」
という理解を超えるセールスです。
昨日kindleを開くと、
配信されていたので、
その場で最後まで一気に読みました。
ボストンに居ながら、
最新刊を読めるのはうれしい。
2人の対談形式で、
新聞や雑誌、書籍、ウェブから
なぜ、どのように情報を
日々得ているかを公開しています。
2人の情報収集術は、これでも、
それぞれの著書で公開されています。
それらに目を通してきたのに、
なぜまた新刊を買って読むかといえば、
今回の本のウリは、池上×佐藤の2人が、
それぞれのノウハウを批評しているところ。
共通点があるのはテッパンといえ、
必ずマネたいと思わせます。
さらに2人でズレがある部分は、
好みや性格がわかれるところ。
これは「いいとこどり」をして、
自分なりにカスタムすれば良い。
池上彰の本はすべて読んでいる
自称・池上マニア
そして、
佐藤優のノウハウを取り入れている
自称・佐藤優ファン
そのうえで、ノートに書き落とした
発見をシェアさせていただきます。
■時間の有限とネット断ち
池上彰は1950年生まれの66歳、
佐藤優は1960年生まれの56歳。
10歳離れているのですが、
共通しているのは、
時間に限りがある、という意識です。
佐藤優は50を超えて、
それを意識しだしたと語っています。
超売れっ子の2人です。
インプットの時間を怠れば、
通用しなくなることを知っています。
このため佐藤優は1日4時間は、
ネット断ちをして読書をしています。
佐藤優のネット断ちは、
形から入っていて、
ネットサーフィンできないポメラを
使って原稿を打つこともあるとか。
池上彰氏も、
スマホやタブレットは持っていますが、
緊急時を除いて見ないそうです。
ネット断ち、
または「デジタルデトックス」について、
2人はこれから潮流になるだろうと、
予想を立てています。
私もアメリカにいながら、
スマホ中毒ぎみに最近なっていて、
それでいろいろ振り返ると、
もったいない時間の使い方を
したなぁと思うことがあります。
昨日はこの本を半身浴で
大半を読んだのですが、
ゆでだこになったので、
最後は布団の中で読みましたが、
iPhoneは書斎に置き、
寝室にはkindleだけにしてみました。
ニュースの達人と知の巨人が
ネットを必要最小限に抑え、
知の吸収をしていることを知り、
これは即実践すべきだと
スマホ中毒を反省しました。
■日本語で読める海外情報は貴重
これは最近、私も感じていることです。
日本語に翻訳されている
ニュースや情報を、
わざわざ英語で読むのは時間の浪費。
語学学習とは切り離して、
情報収集という面でいえば、
いかに早くインプットするか、
これも大事なポイントです。
その点、日本語は、
これまで鍛えてきた言語であり、
飛ばし読みも、流し読みも、
パッと見でつかむのも可能です。
ハーバードやMITといった
知識ゴリゴリの人たちの輪に入り、
いかに海外事情に疎いか思い知りました。
では、そうした情報を、
すべて英語で取り入れる必要があるか。
それはノーだとも知りました。
母国語の日本語で理解していないことを
英語で語ったり、書いたり、
さらに読み込んだりするのは、
かなり無理があります。
跳び箱を飛んだことがない人が、
いきなり8段に挑戦するようなもの。
前提知識は徹底して日本語で
素早く入れたうえで、
グローバルの舞台でも戦うべき。
私のようなドメスティックに育った人間は、
それが最も最短距離です。
海外事情の解説で有名な池上彰も、
相当な海外ニュースを、
まず日本語で得ていることがわかりました。
ただ、そのうえでFTなどを読んでいます。
佐藤優も、
NYTは世界標準のリベラルを知るため、
と割り切った判断をしています。
決して、海外ニュースを知るため、
ではないのです。
知識層のリベラルがどういう
情報をもとに議論を進めるか、
そのうえにたってNYTを講読していると。
■佐藤優のデジタル術
池上彰の情報収集術は、
これまで何度も目にしてきたので、
今回は佐藤優の
デジタルの使い方が、
私にとっては一番新鮮でした。
際立っていたのは、
タブレットで新聞も雑誌も
読んでいるところでしょう。
「そのほうが早いから」
というのが理由らしいです。
紙かデジタルかは、
これからもしばらく続く悩みです。
ただ、旅行や出張時などで 、
作家の佐藤優が、
情報収集のノウハウを公開した本。
2人とも今の日本で
超売れっ子の「書き手」で、
対談をまとめた共著も多い。
今回は本のカバー(装丁)が
できる前からkindleで予約。
同じような人がゴマンといたらしく、
発売前から「7万部突破」
という理解を超えるセールスです。
昨日kindleを開くと、
配信されていたので、
その場で最後まで一気に読みました。
ボストンに居ながら、
最新刊を読めるのはうれしい。
2人の対談形式で、
新聞や雑誌、書籍、ウェブから
なぜ、どのように情報を
日々得ているかを公開しています。
2人の情報収集術は、これでも、
それぞれの著書で公開されています。
それらに目を通してきたのに、
なぜまた新刊を買って読むかといえば、
今回の本のウリは、池上×佐藤の2人が、
それぞれのノウハウを批評しているところ。
共通点があるのはテッパンといえ、
必ずマネたいと思わせます。
さらに2人でズレがある部分は、
好みや性格がわかれるところ。
これは「いいとこどり」をして、
自分なりにカスタムすれば良い。
池上彰の本はすべて読んでいる
自称・池上マニア
そして、
佐藤優のノウハウを取り入れている
自称・佐藤優ファン
そのうえで、ノートに書き落とした
発見をシェアさせていただきます。
■時間の有限とネット断ち
池上彰は1950年生まれの66歳、
佐藤優は1960年生まれの56歳。
10歳離れているのですが、
共通しているのは、
時間に限りがある、という意識です。
佐藤優は50を超えて、
それを意識しだしたと語っています。
超売れっ子の2人です。
インプットの時間を怠れば、
通用しなくなることを知っています。
このため佐藤優は1日4時間は、
ネット断ちをして読書をしています。
佐藤優のネット断ちは、
形から入っていて、
ネットサーフィンできないポメラを
使って原稿を打つこともあるとか。
池上彰氏も、
スマホやタブレットは持っていますが、
緊急時を除いて見ないそうです。
ネット断ち、
または「デジタルデトックス」について、
2人はこれから潮流になるだろうと、
予想を立てています。
私もアメリカにいながら、
スマホ中毒ぎみに最近なっていて、
それでいろいろ振り返ると、
もったいない時間の使い方を
したなぁと思うことがあります。
昨日はこの本を半身浴で
大半を読んだのですが、
ゆでだこになったので、
最後は布団の中で読みましたが、
iPhoneは書斎に置き、
寝室にはkindleだけにしてみました。
ニュースの達人と知の巨人が
ネットを必要最小限に抑え、
知の吸収をしていることを知り、
これは即実践すべきだと
スマホ中毒を反省しました。
■日本語で読める海外情報は貴重
これは最近、私も感じていることです。
日本語に翻訳されている
ニュースや情報を、
わざわざ英語で読むのは時間の浪費。
語学学習とは切り離して、
情報収集という面でいえば、
いかに早くインプットするか、
これも大事なポイントです。
その点、日本語は、
これまで鍛えてきた言語であり、
飛ばし読みも、流し読みも、
パッと見でつかむのも可能です。
ハーバードやMITといった
知識ゴリゴリの人たちの輪に入り、
いかに海外事情に疎いか思い知りました。
では、そうした情報を、
すべて英語で取り入れる必要があるか。
それはノーだとも知りました。
母国語の日本語で理解していないことを
英語で語ったり、書いたり、
さらに読み込んだりするのは、
かなり無理があります。
跳び箱を飛んだことがない人が、
いきなり8段に挑戦するようなもの。
前提知識は徹底して日本語で
素早く入れたうえで、
グローバルの舞台でも戦うべき。
私のようなドメスティックに育った人間は、
それが最も最短距離です。
海外事情の解説で有名な池上彰も、
相当な海外ニュースを、
まず日本語で得ていることがわかりました。
ただ、そのうえでFTなどを読んでいます。
佐藤優も、
NYTは世界標準のリベラルを知るため、
と割り切った判断をしています。
決して、海外ニュースを知るため、
ではないのです。
知識層のリベラルがどういう
情報をもとに議論を進めるか、
そのうえにたってNYTを講読していると。
■佐藤優のデジタル術
池上彰の情報収集術は、
これまで何度も目にしてきたので、
今回は佐藤優の
デジタルの使い方が、
私にとっては一番新鮮でした。
際立っていたのは、
タブレットで新聞も雑誌も
読んでいるところでしょう。
「そのほうが早いから」
というのが理由らしいです。
紙かデジタルかは、
これからもしばらく続く悩みです。
ただ、旅行や出張時などで 、
物理的に読めなくなる紙、
またスーペースを取る紙。
これはやはりどこかで、
お別れしてデジタルに移行しなければ
ならないのではないかと思います。
これまでは語学学習や
習慣で紙に執着がありましたが、
佐藤氏のように、
「早く読める」という
観点を取り入れると、
もはや迷っている暇もなさそうです。
一番の問題は、
デジタルだと手元に残りにくい
という心配です。
ここは2人の達人が
大変、面白いことを言っていました。
■デジタル情報はすべて触れたものを保存
例えば、電子書籍は、
ハードで読んだ本を
2冊目の持ち歩きとして、
買っているそうです。
もしくは佐藤優は、
紙の資料を段ボールに放り込み、
タブレットで映画を
見ているときに、
PDF化してエバーノートと、
ドロップボックスに保存している。
読んでいないものを
デジタル化するな!というのが
共通した警告でした。
つまりゴミ箱化しない、と。
これは大事ですね。
一度、自分の目に触れさせた
関所を通った資料、情報のみ、
クラウドに上げる。
当たり前ともいえる原則ですが、
これは即時徹底したいと思います。
■基礎学力の重要性
これはハーバード、MITでも
もう一度かんじたところです。
高校の時の日本史や世界史、
もしくは中学の公民、
高校数学に至るまで、
いま、その重要性を認識しています。
あのころ、
一応は勉強していましたが、
どちらかというと、試験のため。
いまは知性の武器と楽しみを兼ねて、
あのころの教材を
もう一度、勉強したいです。
今回の対談で、
すごく面白かったのは、
池上彰が、「実は高校のとき世界史が苦手だった」
という告白です。
人名や年号を覚えないといけない。
これが苦痛で世界史が苦手だったと。
今では、世界史解説といえば池上彰、
と言われるぐらいのわかりやすさ。
中学公民の教科書も監修しているほどです。
2人は、基礎学力のうえに、
はじめて知識が乗ってくる。
という趣旨の発言をしています。
やはり基礎工事が大事。
今からでも遅くない、やろうと思います。
■この本のいいとこ、足らないとこ
最後に直接の中身から外れ、
本の編集サイドからの指摘。
こういう本を買う人は、
まず徹底してマネから入ります。
巻頭にカラーで、
両氏の仕事場や本棚、
使っている機器を紹介しているのは、
かなりポイントが高いです。
池上氏のiPhoneの画面、
佐藤氏のiPadの画面も面白い。
マニアは、こういうのを
よだれを垂らしながら見るのです。
一方で、例えば佐藤氏が
使っているiPad、
これがどういう機種なのか。
そういったところが、
ところどころ抜けている。
佐藤氏は資料の「自炊」
をしているようで、
文面から読む限り、
エバーノートのスキャンスナップ
を使っていると推察されますが、
特定はされていません。
そして、エバーノートと、
ドロップボックスで、
どうフォルダ管理しているのか。
同じ情報をどちらにも
あげているようですが、
具体的にどうやっているのか。
有料版なのか、無料版なのか。
速記用の芯が太いシャーペンを
使っているという二人。
どこ製のなんという型番か。
そういう最後の最後まで、
踏み込んでほしいです。
デジタルの使い方は日々変わるので、
両氏個別の本や雑誌インタビューに
譲るべきかもしませんが。
外観写真だけじゃ、
満足感が完全には満たされなかったです。
★★★★☆
またスーペースを取る紙。
これはやはりどこかで、
お別れしてデジタルに移行しなければ
ならないのではないかと思います。
これまでは語学学習や
習慣で紙に執着がありましたが、
佐藤氏のように、
「早く読める」という
観点を取り入れると、
もはや迷っている暇もなさそうです。
一番の問題は、
デジタルだと手元に残りにくい
という心配です。
ここは2人の達人が
大変、面白いことを言っていました。
■デジタル情報はすべて触れたものを保存
例えば、電子書籍は、
ハードで読んだ本を
2冊目の持ち歩きとして、
買っているそうです。
もしくは佐藤優は、
紙の資料を段ボールに放り込み、
タブレットで映画を
見ているときに、
PDF化してエバーノートと、
ドロップボックスに保存している。
読んでいないものを
デジタル化するな!というのが
共通した警告でした。
つまりゴミ箱化しない、と。
これは大事ですね。
一度、自分の目に触れさせた
関所を通った資料、情報のみ、
クラウドに上げる。
当たり前ともいえる原則ですが、
これは即時徹底したいと思います。
■基礎学力の重要性
これはハーバード、MITでも
もう一度かんじたところです。
高校の時の日本史や世界史、
もしくは中学の公民、
高校数学に至るまで、
いま、その重要性を認識しています。
あのころ、
一応は勉強していましたが、
どちらかというと、試験のため。
いまは知性の武器と楽しみを兼ねて、
あのころの教材を
もう一度、勉強したいです。
今回の対談で、
すごく面白かったのは、
池上彰が、「実は高校のとき世界史が苦手だった」
という告白です。
人名や年号を覚えないといけない。
これが苦痛で世界史が苦手だったと。
今では、世界史解説といえば池上彰、
と言われるぐらいのわかりやすさ。
中学公民の教科書も監修しているほどです。
2人は、基礎学力のうえに、
はじめて知識が乗ってくる。
という趣旨の発言をしています。
やはり基礎工事が大事。
今からでも遅くない、やろうと思います。
■この本のいいとこ、足らないとこ
最後に直接の中身から外れ、
本の編集サイドからの指摘。
こういう本を買う人は、
まず徹底してマネから入ります。
巻頭にカラーで、
両氏の仕事場や本棚、
使っている機器を紹介しているのは、
かなりポイントが高いです。
池上氏のiPhoneの画面、
佐藤氏のiPadの画面も面白い。
マニアは、こういうのを
よだれを垂らしながら見るのです。
一方で、例えば佐藤氏が
使っているiPad、
これがどういう機種なのか。
そういったところが、
ところどころ抜けている。
佐藤氏は資料の「自炊」
をしているようで、
文面から読む限り、
エバーノートのスキャンスナップ
を使っていると推察されますが、
特定はされていません。
そして、エバーノートと、
ドロップボックスで、
どうフォルダ管理しているのか。
同じ情報をどちらにも
あげているようですが、
具体的にどうやっているのか。
有料版なのか、無料版なのか。
速記用の芯が太いシャーペンを
使っているという二人。
どこ製のなんという型番か。
そういう最後の最後まで、
踏み込んでほしいです。
デジタルの使い方は日々変わるので、
両氏個別の本や雑誌インタビューに
譲るべきかもしませんが。
外観写真だけじゃ、
満足感が完全には満たされなかったです。
★★★★☆
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